こんにちは、テツです。あなたは温泉の持つ効能についてご存知ですか?
日本では古くから病気の治療や疲労回復などに温泉が利用されてきたようで、現代でも温泉の効能は認められています。
健康増進や疲労回復など、その効能は多岐に渡りますが、その中の一つに皮膚病の改善が挙げられることがあります。
実際に温泉によってアトピーが軽減したという例もあるようで、「温泉はアトピーに効く」といった意見はよく聞きます。
そしてアレルギー性皮膚炎に効くという点から、温泉は脂漏性皮膚炎にも良いと言われることがあるのです。
今回は『温泉は脂漏性皮膚炎に効果があるのか』ということについて考えてみたいと思います。
温泉といっても種類による
なぜ温泉が皮膚病に効くのかと言うと、温泉には殺菌効果や解毒作用などがあるからです。
脂漏性皮膚炎やアトピーなどの皮膚炎は、皮膚の表面に細菌が増殖し症状を悪化させるのですが、温泉はこれら細菌の増殖を抑制してくれるのです。
ただ、温泉にも種類があり、どれでもいいというわけではありません。温泉は含まれる成分によって10種類ほどに分類されます。
それぞれの温泉の種類に関しては以下のとおりです。
単純温泉
塩化物泉 炭酸水素塩泉 硫酸塩泉 二酸化炭素泉 含鉄泉 酸性泉 含よう素泉 硫黄泉 放射能泉 |
この中でも皮膚トラブルに良く使われるのが、『単純温泉、塩化物泉、炭酸水素泉、硫酸塩泉、含鉄泉、酸性泉、硫黄泉、放射能泉 』といった泉質だそうです。
ただし、これらがすべて良いというわけではなく、どの温泉が自分に合うのか実際に入って調べる必要があります。
数回入ったくらいでは効果は期待できない
実際に入って調べる必要があるという時点で「面倒くさい」と思った人も多いかと思いますが、さらに面倒くさいのが ある程度の期間入り続けなければいけない ということです。
目安としては、1日2回以上の入浴を1ヶ月ほど続ける必要があるのです。
つまり1,2泊程度の旅行では温泉の効能はほとんど期待できないということです。
そのため脂漏性皮膚炎のために、わざわざ旅行先の温泉を選ぶというのは全く現実的ではありません。ここは多くの人が勘違いしているところでもあります。
温泉によって悪化したという例も…
・自分に合う温泉を実際に入って調べる必要がある
・ある程度の期間入り続けなければいけない
といったことに加えて、温泉には皮膚炎を悪化させるリスクもあります。
なぜならアトピーや脂漏性皮膚炎の肌はとてもデリケートであり、刺激を受けやすいからです。
そのため選んだ温泉が自分に合わない可能性も十分ありますし、そもそも温泉自体が合わない人もいるでしょう。
しっかり泉質を選ぶところから行わないと、このようなリスクは高まりますし、実際に温泉によって皮膚炎が悪化したという例もあるようです。
総合的に判断すると
ここまで紹介した内容からすでに分かっているとは思いますが、温泉による脂漏性皮膚炎のケアは、ほとんどの人にとって現実的ではありません。
・自分に合う温泉を実際に入って探す
・1日2回の入浴を1ヶ月間続ける ・泉質や自分の体質によっては悪化する |
これらの条件をクリアできる人がどれだけいるでしょうか?おそらくほとんどいないはずです。
自分に合った温泉が近所にあるか、時間とお金に余裕がある人でなければ難しいでしょう。
もしどちらかに当てはまるのであれば、一度試してみても良いかもしれません。
ですがそうでなければ、その他の面で脂漏性皮膚炎のケアを行うほうがよっぽど効果が期待できるかと思います。
短期間の旅行で温泉の効果を得ようとする人も少なくありませんから注意しておきましょう。