こんにちは、テツです。
脂漏性皮膚炎の主な原因は、マラセチアという真菌(カビ)の繁殖だと言われています。
これに関してはすでに知っている人も多いでしょう。
ですが、このマラセチアとはそもそも何なのか?という部分まで理解している人は少ないかと思います。
正直、これを知らないからといって脂漏性皮膚炎が治らないわけではありませんが、理解は深めておいて損はないでしょう。
ということで、今回は
『そもそもマラセチアとは何なのか』
『なぜマラセチアは繁殖してしまうのか』
ということについて紹介したいと思います。
正常な皮膚にもマラセチアは存在する
先ほど言ったように、マラセチアはカビの一種です。
真菌やカビというと、とても悪いイメージを抱くのではないでしょうか?
ですがこのマラセチアは、正常な皮膚にも住みついている常在菌の一種です。
そのためマラセチアが皮膚上に存在すること自体が問題というわけではないのです。
マラセチアはニキビを発生させる?
これは知らない人も多いと思いますが、実はマラセチアにはニキビを発生させるという特徴があります。
ニキビの原因といえば、一般的はアクネ菌と言われることが多いですが、全てのニキビの原因がアクネ菌というわけではないのです。
マラセチアによるニキビは、肩・胸・腕・背中といった部位にできやすいようで、正確にはマラセチア毛包炎という名称だそうです。
要するに、マラセチアはなにも脂漏性皮膚炎に限った菌ではないということです。
ちなみに私の場合は、頭皮の脂漏性皮膚炎と合わせて頭皮ニキビや吹き出物ができていました。
今思えば、これもマラセチアの増殖によって併発したのかもしれません。
マラセチアが繁殖する原因
マラセチアは常在菌の一種ですから、正常な肌に生息している分には何の問題もありません。
問題なのは、マラセチアが増殖してしまった場合です。マラセチアが増殖してしまうと脂漏性皮膚炎を引き起こしてしまいます。
これは皮膚がマラセチアの好む環境になったときに起こります。
マラセチアが繁殖しやすい環境というのは、一番は皮脂が多い皮膚のことです。これに関しては改めて紹介する必要もないでしょう。
マラセチアは脂質ある場所を好み、皮脂をエサに栄養分を取り入れ、どんどん増殖していきます。
つまり、
皮脂の過剰分泌が起こる
↓
マラセチアが増殖する
↓
脂漏性皮膚炎になる
というのが脂漏性皮膚炎が発症するまでの基本的な流れとされています。
ただし、マラセチアは皮膚の抵抗力の低下によっても増殖してしまうと言われます。
そのため場合によっては、免疫力の低下や皮膚のバリア機能の低下によって、脂漏性皮膚炎の発症や悪化が起こることも考えられるでしょう。
マラセチアが繁殖しにくい肌を目指そう!
以上がマラセチアの大まかな特徴になります。
マラセチアが皮膚の常在菌である以上、これを根絶やしにするというわけにもいきません。
そのためマラセチアの繁殖を防ぐには常に清潔かつ健やかな肌を保ち、マラセチアの好む環境を作らないようにする必要があります。
もしすでに繁殖してしまった状態であれば、皮膚科でニゾラールローションやステロイドなどを処方してもらい、まずは皮膚科医の指示に従うのが無難でしょう。
ただし脂漏性皮膚炎で皮膚科を利用する際には、いくつか注意も必要です。
これに関しては
皮膚科はダメ?頭皮湿疹や脂漏性皮膚炎で皮膚科を利用する注意点
という記事で詳しく紹介しているので参考にしてみてください。
一度繁殖してしまったマラセチアを減らすのは大変ですから、できる限り早め早めに対策を打っていくように心がけていただければと思います。